植物性油脂
植物性油脂には動物性油脂に含まれるコレステロールが無いのが特徴です。植物はいろいろな不飽和脂肪酸を合成できるのですが、人間や他の動物はリノール酸、リノレン酸、アラキドン酸のような不飽和脂肪酸を体内で合成することが出来ないため、食物から摂取しなくてはなりません。これらを必須脂肪酸と言います。
大豆油には不飽和脂肪酸が多く含まれ、生活習慣病が気になる方に向いている油と言えます。アボガド油は、健康食品として生のまま食用にされることが多いのですが、加熱しても酸化されにくいという性質があり、過熱調理に使うことも出来ます。
ゴマ油の脂肪酸組成は、リノール酸45%、オレイン酸39%など、不飽和脂肪酸が中心となっています。また、ゴマ油には、油の変質を防ぐセサミノールという成分が豊富です。玄米胚芽油には必須不飽和脂肪酸、ビタミンE、B1、B2などがバランスよく含まれ、生活習慣病の予防を期待できます。
米の胚芽には栄養成分が凝縮されており、白米では得ることの出来ない成分を油として抽出したものなので、玄米の調理に比べて手軽に利用することが可能です。ヒマワリ油には不飽和脂肪酸の一種であるリノール酸が全体の約70%と、豊富に含まれています。
油脂自体ビタミンEを多く含みますが、なかでもこのヒマワリ油には多く含まれています。癖の無い油なのでいろいろな料理の用途がありますが、リノール酸は加熱すると酸化しやすいので、サラダのドレッシングやマリネなどの加熱処理のない料理に利用するのが良いでしょう。